こんにちは。タケナカです。

2018/08/18~19で今年の目標としていた立山登山に1泊2日で行ってまいりました。今回は1人で行こうかツアーで行こうか迷った結果、最終的にクラブツーリズムのツアーで行きました。

立山について

富士山・白山とともに日本三名山(日本三霊山)の一つの山で雄山(おやま)標高3,003m、大汝山(おおなんじやま)標高3,015m、富士ノ折立(ふじのおりたて)標高2,999mの3つの峰の総称です。

今回は雄山と隣の浄土山に登りました。最高峰は大汝山ですが、主峰は雄山という事で、雄山登山者は非常に多かったです。3000mを超える山なので高山病になる方もいらっしゃいますが、地元では小学生で登る山との事です。

雄山を昼間に登るだけであればそれほど難易度は高くないように思いますが、危険な箇所はいくつかありますので初心者が舐めてかかるのは絶対やめましょう。

立山へのアクセス

個人で行く場合は電車・ケーブルカー・バス等いくつかアクセス方法があります。マイカーでも途中までは行けますが、基本的に立山黒部アルペンルートにマイカーで入れません。美女平以降はバスで室堂まで行くことになります。

詳しい料金や所要時間は以下のサイトで調べられますので、希望に合わせてご確認ください。
https://www.alpen-route.com/access_new/fare/person/index.html

私はクラブツーリズムのツアーで行きましたので、京都(竹田駅)から室堂までバス1本で直行でした。

立山登山の行程

登山1日目

  • バス 京都(竹田駅) – 室堂
  • 登山 室堂 – 一ノ越

登山2日目

  • 登山 一ノ越 – 立山(雄山)
  • 下山 立山(雄山) – 一ノ越
  • 登山 一ノ越 – 浄土山
  • 下山 浄土山 – 一ノ越
  • 下山 一ノ越 – 室堂
  • バス 室堂 – 京都(竹田駅)

バス移動ではSAで数回休憩が入ります。(SAは状況によって変わります)下山後は、近くの温泉に立ち寄って汗を流しました。お土産購入は近くの「立山あるぺん村」に立ち寄りました。

立山登山ルート(ヤマレコ)

登山ルートは一番一般的な室堂から雄山登山のルートです。2日プランで余裕があるため、雄山登山の後に浄土山にも登ります。

1日目の流れ(登山開始まで)

京都(竹田駅)~室堂

クラブツーリズムのツアーは関西の新大阪・京都(竹田駅)で参加者をピックアップして向かうプランでしたので、滋賀住まいの私は竹田駅より参加しました。

バスは普通でした。座席は割とゆったりとしていたので体が大きめの私にはありがたかったです。参加者は主に50代以上と思われる年配層の方が多く、20代・30代がぽつぽついるかな、といった感じでした。バスの道中はガイドさんが立山の歴史や高山植物などについて丁寧に説明してくれました。

立山室堂までの道中、黒丸・尼御前のSAと、立山あるぺん村に立ち寄ってトイレ休憩しました。カメラを荷物に入れてしまい、室堂までの道中はほとんど写真が撮れませんでした。(まぁSAの写真は特に不要ですが)

立山黒部アルペンルート

ツアーではバスで室堂まで直通なのでさらっと通過しましたが、降りて美女平の巨大なブナの原生林や滝見台から称名滝(しょうみょうだき)を見ることが出来ます。(称名滝はバス内からでも一瞬だけ見ることが出来ました。)

室堂(立山登山の入り口)


室堂バスターミナルに到着しました。いろんなツアーや一般の方がバス出来ているのでターミナルにはバスが沢山往来しています。


室堂の標高は2450mですが、この標高でもまだ雪が残っています。既にこの時点で地上より10℃近く低く昼間でもかなり涼しいです。


室堂の建物内はこんな感じで、レストランやお土産物売り場があります。


立山の湧き水が汲み放題です。


記念撮影場みたいな場所があり、無料でシャッターを押してくれるとの事でお願いしました。若干恥ずかしいです。


室堂周辺はこんな感じです。

1日目登山 室堂~一ノ越


前置きが長かったですが、ようやく登山開始です。室堂から本日宿泊する一ノ越を目指します。一番オーソドックスなルートです。

立山の高山植物

道中では様々な高山植物を見ることが出来ます。夏シーズンの花は終わっているものもありましたが、ガイドさんが色々紹介してくれました。

チングルマ 花

チングルマ 葉


花の時期が終わると風車みたいな実をつけて秋になると葉が赤く紅葉するそうです。

ワタスゲ

ミヤマトリカブト(深山鳥兜)


有毒植物です。あまり植物には詳しくありませんが、これだけは知っていました。

クモマニガナ

イワイチョウ

ウサギギク

モミジカラマツ

コバイケイソウ

トウヤクリンドウ

ハイマツ

室堂山荘


室堂から歩いて10分ほどで室堂山荘があります。この室堂山荘は日本最古の山荘とのことです。


帰りの際しか写真を撮りませんでしたが、この辺りで2回雪渓を超えます。8月後半ともなると雪は少しですが、滑りそうになりながら雪上を歩きます。


眼下には雷鳥沢キャンプ場も見えました。キャンプ料金は500円との事です。キャンプ場に色とりどりのテントが並んでいるのが良く見えます。

祓堂

一ノ越


ツアーなのでゆっくりめのペースで歩いてきましたが、休憩込みで室堂出発からおよそ一時間半くらいで一ノ越に到着です。(写真は夕日です)この一ノ越で標高2700mです。ここまでくると若干酸素が薄く感じます。実際に高山病になる人も出てきます。

雲がかかって雲海のように幻想的な景色になりました。


こちらは標高2700mにも関わらず水洗トイレです。チップとして100円必要です。

一の越山荘1


今回宿泊した一の越山荘です。水道が普通に使えます。飲み水としても使えます。山荘はいくつかありますが、雄山登山を目指すなら一の越山荘が一番近いです。


あまり山小屋経験が豊富なわけではありませんが、富士山・白山で山小屋に泊まって3回目の私からして、一の越山荘はかなり綺麗です。部屋は5人ずつくらいの個室が沢山あります。その日の宿泊者にもよりますが基本的にはツアー参加者を男女別に5人ずつ割り振られます。

布団・枕はさすがに綺麗とは言い難いです。(紙の枕カバーを渡されました)あくまで山小屋ですので仕方ありません。どうしても気になる方はタオルかシーツを持参ください。


晩御飯はツアー参加者皆で頂きました。メニューはシチュー率が高いそうです。野菜がちょっと堅めでしたが美味しく頂きました。ご飯はおかわり自由でした。

一の越山荘2

夜中に星の写真を撮りに出たのですが、ガスが掛かっていて綺麗な写真が全く取れませんでした。悪しからず。夜8時にもなると寒くてウィンドブレーカーなどの防寒着無しに外に出るのは辛いくらいです。

山小屋でぐっすり快眠できる人は少ないように思いますが、睡眠不足のまま翌日の登山(翌朝に御来光などは特に)はかなり辛いです。高山病になるリスクが非常に高く、日頃の体力作りなど全て無に帰すほど頭痛と吐き気がします。(富士山の時に経験しました)

今回の一の越山荘は良いのですが、私は隣人が最悪でした。山小屋では、だれと一緒に寝るか分かりません。ほぼイビキをかく人がいます。イビキをかく人ほどすぐ寝ます。山小屋では基本的に1人に与えられるスペースは畳一畳分くらいですが、たまに寝相が悪い人もいます。(今回の隣人はイビキに加えて寝相も最悪で何度も寝返りで叩かれました)

最低でも寝る際に耳栓は必須だと思います。ここは声を大にして何度も言いたいポイントです。

一の越山荘3


朝ごはんは目玉焼きを各自焼くスタイルでした。私の苦手な納豆が出ましたが、美味しく頂きました。前日同様ご飯がおかわり自由でありがたいです。


一ノ越からの朝日

2日目登山 雄山

立山(雄山)登山

朝7時すぎから雄山登山開始です。トレッキングポール(杖)は室堂から一の越までの舗装された登山道では使えますが、雄山山頂を目指す場合は岩場ばかりなので、トレッキングポール(杖)はむしろ邪魔になります。(ガイドさんからも置いていくように言われました)

手袋(グローブ)は必須です。岩場が多いので素手だと擦り剥く可能性大です。紫外線も強いので手袋は用意しましょう。

ツアーで皆一定速度で歩くので今回は三の越まで写真はあまり撮れませんでした。(上の写真は三の越からの写真です)

立山(雄山)を仏様の体に見立てると、三の越は仏様の肩にあたるとされていて、急な岩場が落ち着き少し平らになっているので多くの方がいったん休憩をとる場所です。


左が出発地点の室堂です。中央にみくりが池(左)・みどりが池(右)も見えます。冬には氷と雪で埋まるそうで、湖面がはっきり見える期間は少ないそうです。右端がリンドウ池雷鳥荘です。

今回、地獄谷にはいきませんしたが、噴き上げるガスは遠くからでもよく見えました。時間帯によって風が変わるため、一日中ではありませんが時折硫黄の匂いが浄土山までしていました。雷鳥荘は硫黄のガス直撃みたいで大丈夫か心配になります。

今回は夏休み中(人によってはお盆休み最終日の土日)だったのでかなり混雑していました。1列でしか登れないところも多いので、特に下山時は人も増え道中に渋滞することもありました。子供連れで登っている人もいました。小学校低学年くらいの子供は、雄山は少し辛そうでした。

立山(雄山)山頂


1時間ほどかけて一ノ越から雄山山頂まで登頂できました。


写真の山頂部分の雄山神社立山頂上峰本社で祈祷してもらえます。(500円) 一定人数をまとめて祈祷する形になるので、祈祷を申し込む場合は早々に申し込まないと、しばらく待つことになるかもしれません。

私は神主さんに祈祷していただき、その後笑いを取りながら立山について少しお話しくださいます。最後にお神酒を頂きました。


山頂からの景色は最高です。富士山・白山も見ることができます。富山湾もくっきり見えます。特に今回の登山日は8/18と夏ではあったものの、雨の止み間の快晴でした。

秋を感じる少し涼しい空気も入ってきており、夏場に比べて空気が澄んで遠くまでよく見えるとガイドさんも言っていました。まさにベストシーズンだと思います。


少し見づらいですが上写真の中央部に見える小さな三角が富士山です。


少し見づらいですが上写真の右側に見える雲の上に頭が出ているのが白山です。


雄山の山頂では御朱印ももらえます。ツアー参加者にも御朱印を集めている方がいらっしゃいました。時間帯によっては並んでいるみたいでした。

浄土山登山(立山(雄山)の隣)

雄山から一ノ越まで下山し、次はお隣の浄土山に登ります。


雄山とは違い尾根伝いに、なだらかな道が多いです。


一か所だけ明らかな岩場があります。


一ノ越から浄土山方面で岩場は1箇所だけなのでトレッキングポールを使った方が足の負担が少ないと思います。


1時間弱ほどで南峰の山頂に到着しました。山頂にはこれといってシンボル的なものはありませんが、富山大学立山研究所があります。(茶色の小屋)


軽く休憩していたら、野生の雷鳥に出会いました。本来雷鳥は晴れた日には姿を現さないそうで、今回は快晴だったので見れないものと思っていましたがラッキーでした。


ちょっと分かりづらいですが、ブロッケン現象といって、上側と下側に2つ虹のような輪が出来ています。

立山下山


再び一の越山荘まで戻ってお昼にお弁当を頂きました。準備も併せて25分と慌ただしいランチでした。


帰りは来た道を室堂まで戻ります。道中2箇所の雪渓(雪の上)を歩きました。

立山下山後

立山近くの温泉へ

室堂まで下山したら、そこからは来たバスで帰ります。山小屋ではお風呂に入れませんでしたので、途中で温泉に立ち寄ります。今回はツアーに含まれている。亀谷温泉 白樺ハイツで温泉につかりました。さっぱりしました。

立山あるぺん村(立山のお土産購入)

来る途中にも立ち寄ったのですが、立山黒部アルペンルートを降りて近くにある「立山あるぺん村」に、お土産購入・トイレ休憩で立ち寄りました。

道の駅のような感じで地元の野菜やお土産物なんかが並んでいます。観光客でごった返していました。(鱒寿司が有名みたいだったので、それを買いました。)

今回の登山費用

今回参加したクラブツーリズムのツアー費用は39,800円でした。登山保険、お土産や飲み物、行動食など諸々合わせてトータル50,000円以内には収まったと思いますが、思いのほか高くつきました。。

ただ個人で手配して行ったとしても40,000円くらいの計算だったので、まぁ関西から乗り換えなしで楽して行けたので良かったかなと思います。
(ガイドさんの説明が無ければ高山植物もほとんど分かりませんでしたし。)

立山登山の感想

立山は人気があるようで外国の方で登っている人も結構いました。普通の運動靴やスニーカーで登っている人も散見されましたが、岩場も多いのでやめた方が良いです。しっかりとした登山用のトレッキングシューズを履きましょう。雄山を登山するだけなら関西からでも何とか日帰り出来ると思います。

立山(雄山)は割と整備されていますので、自分のペースで歩きたい人は一人で行った方が良いと思いますが、ガイドさんが皆が安全に登山できるようペース配分などに配慮してくれる点と、立山で見られる様々な高山植物について詳しく解説してくださった点が大きかったように思います。

ですので初心者の方や立山は初めてという方には、ツアーで行くメリットは十分にあるのではないでしょうか。クラブツーリズムから、ちょこちょこツアーが出ていますので、気になる方はチェックしてみてください。(私は次回は1人で行ってみようと思います。)

悪かったとまでは言いませんが、事前の工程表が多少粗かったのでもう少し時間配分などの説明があるともっといいツアーだったかなと思いました。

その他の立山情報

立山の気候・天気

8月なので半袖の人もいましたが、思っていた以上に寒いです。下界より10℃近く違いますが、季節による変化に加え、一日での変化も大きいです。特に夜や朝の冷え込みは結構厳しいく8月でもストーブが炊かれていました。夏でも朝夕は防寒をしっかりしましょう。

今回は快晴でしたが、一ノ越についた際には眼下は雲に覆われていました。山の天気は変わりやすいので、雨対策は必須です。

立山登山マラニック

マラソンとピクニックを合わせたマニラックというイベントも開催されていて、今年で第21回だそうです。
http://tateyama-climbathon.com/